EPISODE 7 White Tomb
『…その書る文字は是のごとし メネ、メネ、テケル、ウパルシン その言葉の解明（ときあかし）は是のごとし メネ（数えたり）は神汝の治世を数えてこれをその終わりに至らせしを言うなり テケル（秤れり）は汝が権衡（はかり）にて秤られて汝の重の足らざることの顕れたるを言うなり ぺレス（分たれたり）は汝の国の分たれてメデアとペルシアに与へられるを言うなり…
…カルデア人の王ベルシャザルはその夜のうちに殺され メデア人ダリヨスその国を獲たり…』
旧約聖書ダニエル書５・２５〜３１より
橋の上を二人の乗るタクシーは走って行く。下に広がる黒い水面は相変わらず静かである。
ゲンドウは何も語らず、車の中で今流れる時を深く味わうように目をつぶっている。レイコはそんなゲンドウの方を時々見ながらも前に大きくなって行く新江ノ島の姿を見ている。しかし、ただならないゲンドウの様子に島へ向かう喜びはかき消されがちであった。
沈黙に耐え兼ねるがごとく、少しおどけてレイコは言った。
「碇さん、これから、ゲンドウおじさまとお呼びして、いいですか。」レイコはゲンドウの方を向きにっこりと微笑んでいた。
「…何故だ。」ゲンドウはレイコの方を見ず、目をつぶったままつぶやいた。
「…おじさまと、もっと近づきたいから。」レイコはゲンドウからつと目をそらし、小声でつぶやくように答えた。
「好きにすればいい…。」ゲンドウはつらそうに答えた。
「はい…。」レイコはほっとしたように息を漏らした。
島蔭が二人の隠された思いのように少しづつ大きくなってゆくのをレイコはじっと見詰めていた。
運転手はそんな二人の様子に何の関心もなさそうにラジオから流れるスポーツニュースに耳を傾けていた。
「目標及び接触者は新江ノ島島内に入りました。」端末に開かれた音声ウインドウは無機的に報告をする。
「目標、引き続き、捕捉。目標下車と同時に地点を報告しなさい。」リツコは車内から命令を下す。表情はいつも浮かべている冷静さにすこし疲れと物憂いものが混じっている。しかし、声からはそれが読み取れないように凛とはった様子である。
「了解。」音声ウインドウは消えた。
「…。」レイは赤い瞳をリツコの方に向けた。その様子を悟ったか悟らないかリツコはおもむろにレイに視線を合せた。
車内に沈黙が流れた。レイとリツコでなければ、あまりの気まずさに耐えられないような重い沈黙が車内を支配している。二人はそういう気まずさにあまりにも馴れすぎていた。
「…赤木博士。」レイは不意に声を出した。
「なに。」視線を逸らさず、リツコは物憂い表情だが、優しい声で尋ねかえした。
「碇司令は…今幸せなのですか。」レイは表情を動かさない。
「幸せ…。あの男はもう、自分をどういう状況に置いても、そんな感情を感じる事は出来ないわ。」リツコは少しだけ眉を動かして答えた。
「どうして。」レイは物静かに尋ねた。
「あなたが今ここに、あなたとしてある事も、その理由の一つかしら…」リツコは冷たい笑顔を取り戻しレイを見据えた。レイは何も答えなかった。
「それだけじゃなくて…あの人は、自分をそういう場所に、自分の意志で持っていったのよ。私も、あなたも、もうそういうあの人を変えられないわ。」リツコはレイから目をそらし、端末の画面に視線を戻した。
「では、何故、あの人を追うのですか。」レイはリツコの方をむいたまま無表情につぶやいた。
「あの人の幸せが、私たちの行動の目的ではないからよ。」リツコは自嘲気味に目をつぶり、つぶやくように答えた。「私たちが、あの男に求めるのでもなく、あの男が私たちを求めている訳でもない。ただ最後の場面、あの男の心から始まったある場面を迎えるために私たちは追うの。」
「でも、…あなたは、あの人の幸せを願っている。」レイは無感情で冷静な声を車内に静かに響かせた。
「でも、そうだとしてももう無理だから、あの人の過去の夢へと、あの人の持っていた希望へとあの人を導くのよ。」リツコは微笑んで再びレイの方を見た。
もうその笑顔は冷たいものではなかった。ただ、こびりついた悲しい自嘲と疲れは表情から消える事はなかった。
レイは暫くリツコの表情を黙ってみていた。そして軽く瞬きをすると再び前へ向き直った。
リツコも端末の方へと視線を移した。
コール音がなり『ＳＯＵＮＤ ＯＮＬＹ 音声』のウインドウが再び開く。
「目標及び接触者下車しました。地点は新江ノ島第壱駐車場付近です。目標は通常歩速にて移動を開始、山頂方面に向かっています。」
「正確な下車地点と登山方向のベクトルを速やかに転送して。」リツコは無感動に命令した。
「了解。」ウインドウは消える。
リツコは打鍵を繰り返した。その間に受信されたデータはバルタザール２に転送され、数秒で比較分析を終了し、リツコの問いかけは正確な解答で答えられた。
『人工知能バルタザール、目標最終到達地点を提訴、可決。目標及び接触者最終到達地点は作戦発動時において『新江ノ島弁財天社』社殿前。到達予測時刻は２２：４８。作戦未発動時にも中間経由地点として同地点に同時刻に到達。』端末の画面一面に表示された結果は恐らくは裏切られる事のない正確なものである。リツコはこの姿になり自分に正確な助言をする在りし日の母の思いを少しだけ考え、速やかに思考から追い出そうとした。
母さん。あの人は、あなたとともにあり、私とともにある夢にとらわれる…。
リツコは目をつぶった。小１分ほどの沈黙の後、リツコはレイの方を向かずに話し掛けた。「レイ、『新江ノ島弁財天社社殿前』に行きなさい。ルートはこの通りよ。私も後から追うわ。」リツコは膝に会った端末を少し押し出し、画面に表示された地図をレイに見せた。
「はい。」レイはこくりとうなずいた。
「あなたは、ただ現れるだけでいい。何をしゃべっても構わないわ。」リツコは冷たい笑いをすっかり取り戻しつぶやくように言った。
レイはそれには答えず、停まった車から降りると、正確に示された目的地点へと歩み始めた。
リツコはその姿を自嘲気味の疲れた笑顔のまま、横目で見送った。
母さん…。私たちは結局、『勝てない』のね。心にも、『姿』にさえ。
りっちゃん…。あなたは勝ちたいの。
リツコは目頭を抑えて目尻をもむように視線を伏せた。
お父さんときた、思い出の場所。
今黒い波頭が、杜の蔭にかすかにみえる。
となりには、お父さんによく似た、寂しげな人。
「レイコ、海はね、命を生み出した源なんだよ。」
「だから、お母さんも、海へと帰っていったの…。」
お父さんは言葉を継ぐことなく黙ってしまった。
今でもわからない。お母さんはどこへ行ってしまったの、そして、お父さんは海へ帰ったのか、土へ帰ったのか。
お父さんとよく似た寂しい目をした人。
「浜波さん…。」僕は感情を抑えてつぶやいた。「私は、実は君とここでこうして話す資格のない人間なのだ。」
レイコはそれには答えず、顔をこちらに向けていった。
「ゲンドウおじさま、レイコ、って呼んで下さい…。」寂しげな笑顔を向けて僕の瞳を見詰めた。
僕は継ぐ言葉を失った。
レイコよ。僕は君の母と父を殺した人間なのだ。そして判を押し、お金を押し付けてその罪をごまかしている。偶然出会った今日の意味は一体何なのだ。君は神を信じるといった。もしこの世に神が居るのなら、君はやはり、僕の罪を明示化するために現れた僕への『使徒』なのか。使徒達が生き残りをかけて『アダム』に群がる様が我々人類の罪と不完全さを補完するきっかけを示しつつもその不完全さと罪を日に日に、たびたび明らかにしていったように、君は人の中にありながら罪を犯し続ける僕を許すような笑顔で秤り、そしてその足りなさを示す神の指なのか。
僕の暗然たる思考はべったりと表情にこびりついているらしい。そういう面持ちを隠す、いや、際立たせているサングラスは今私の顔にはない。その表情から彼女は何を読み取ったのか、それとも読み取ろうと懸命にしているのかレイコの表情は硬く緊張したまま僕の瞳を見つめている。
「おじさまは、何を信じて生きてらっしゃるのですか。」レイコは心配そうにつぶやいた。
「私か…。」僕はレイコから目をそらし、木々の間から見える黒い水面を見下ろしてつぶやいた。「妻を失ってから、自分のこの手で失わしめてから先、私が信じたものは彼女との再会だけだ。」僕は自分が抽象的ながら絶対口にしてはならない事を言いはじめている事に気付いた。
「人の心は死がある限り絶対に満たされることがない、心の中に生じた空隙は日に日に増え、人はいつしかその痛みを忘れる事で生きてゆこうとし、心の隙間をなお一層増やして行く。思い出は時に自分が無に帰る日を思うための梯子であり、自分の愛するものが、自分を愛してくれたかけがえの無い者はもはや思い出の中にしか居ないという事実を再確認させるためだけに心の隙間に現れては消える。」ゲンドウ、碇ゲンドウお前はこの少女に何を言おうとしているのだ。
「私はそのことに気づいてから、この死すべき人間はその宿命を乗り越え、心の隙間を乗り越え、新しい未来を築かない限り、ただお互いの憎しみ、不一致によってバラバラに砕け、この地球を虫食み、膨れ上がり悲しみと後悔の中で砕けて行くだけだという事を悟った。」止めるのだ。それ以上のことを言うな。それ以上の事を言えば…。
「碇司令…。」僕の目の前に青い髪の少女が立っていた。
「レイ…。」僕は顔を上げ、彼女の方を見た。
レイコは不意に現れた青い髪の、赤い瞳の少女を今はもう晴れ渡った月明かりの下で凝視した。似ている。鏡を見るほどではないにしろ確かに似ている。この子はおじさまの何なの。レイコは僕の驚いた表情とレイの顔を見比べながら物問いたげにしている。そして、我慢しきれなくなったのか、レイに話し掛けた。
「あなた…ゲンドウおじさまの娘さん。」レイコは笑顔でレイに尋ねた。
「娘…その人が、そういったの。」レイは無表情にレイコを見返して尋ねた。
「おじさまは娘さんの話しをしてくれたの。あなたがその人によく似てるから…様子が。」レイコは笑顔だ。
「その人がそういうのなら…そうかもしれない…。」レイは少しだけ苦しそうな表情を浮かべレイコから目をそらした。
レイコは不思議そうに僕の顔を見返す。僕はこの僕を責める事のない二人の少女の狭間で、今裁きは始まったのだ、そう心の中に波が広がってゆくのを感じた。
僕はつぶやくようにレイコに言った。
「私の娘…レイだ。」僕は自分の口にしている言葉の汚らわしさと、忌まわしさに震え上がった。
レイ…レイが僕の娘だとするとプラントにうかんでいるダミープラグの『原料』たちも皆僕の娘か。さしずめ初号機が『本妻』で、『ＭＡＧＩ』が２号か。
しゃれにもなっていない。
確かに、全ての源は、『父親』として僕なのだ。
僕が、今思い余って語ろうとした、僕の、他でもないこの僕の心の隙間こそが、レイの、ダミーたちの、そしてエヴァンゲリオン初号機の…全ての父にして始まりだったのだ。
では、それらをはらんだ母体は何か…。私を愛してくれたユイではない、人ならぬものと契り、生み出した私の娘たち。
レイコ、そうだ、レイは私の娘だ。君の母親の命を飲み込み、君の父親の命を踏みにじって生まれ、生を全うしてきた私の娘なのだ。
「おじさま…大事な娘さんがこんなに夜遅くに迎えに来てくれたんですよ。もう帰らなくちゃ…。」レイコは寂しげな笑いを浮かべてつぶやいた。
もはや何も言うまい。この嘘は彼女の身を守るための嘘だ。全てを語れば、洗脳だ、それが効かなければ、抹殺。そうしたくないんだ、君の事を…。いくら心の中であがいてみてもやはり僕が示したそぶりは『父親と娘の思いやりに満ちた喜ばしき再会』。もはや彼女は二度と味わう事の出来ない、彼女を踏みにじって作った舞台装置による演出。
リツコ、お前は言うだろうな、『そうよ、だからあなたは逃げちゃだめのではなくて逃げる事すら出来なくなっているのよ。それに気付いた時はもう遅い…。逃げようが、逃げまいが思い知るのはあなたがもはや奪うだけ奪い去った後のあなたの影を見るだけの事なのよ。』
「…碇司令。」レイは私に向かってつぶやいた。
「何だ。」僕の声は既に司令台か、もしくはケージに居るときの声の響きだ。
「私は、あなたを連れ戻せとの命令を受けていません。ただ、あなたに会えとだけ言われただけです。もしその人と…浜波レイコさんと一緒に居たいのならば私はあなたを止めません。好きなだけそうしていて下さい。」レイはあくまで無表情だ。しかし、彼女にしてみればその台詞は精いっぱい僕の感情と葛藤を読み取り、僕のしたいままを出来うる限り許そうとしたものなのだろう。
レイコは少し驚いたようにレイに言った。「何故、あなたは私の名前を知っているの…レイさん。」
レイはほんの１秒の何分の一かの間彼女を見回すと彼女の学生鞄を見、指差した。
「そこに、名札があるわ。」レイは微笑むでもなくレイコに向かってつぶやいた。
レイコは困ったように沈黙した。そして不安げに僕の顔を見詰めた。
「ゲンドウおじさま…あなた、誰なんですか。」
そうさ、娘に『司令』と呼ばれる父親がどこの世に居るものか。ええい、名乗ればいい。僕は人殺しだ。君の父親も、母親も僕の手にかかって死んだ。そして、この僕は全人類をその手にかけて自分の作った『世界』にまとめようとしている、『計画』が完遂したとき再び僕たちはその世界で再会するのさ。
僕は、国際連合人類補完委員会直属特務機関『ネルフ』総司令官、碇ゲンドウですっ。
権力とは恣意だ。僕の権限を僕自身で速やかに回復すればよい。そうすれば、彼女を特赦する事も出来る。問題無い。言ってやれ。そして、彼女は僕をさげすむ、のろう。
僕に『母』を奪われたシンジのように。母の面影を追い、父の後ろ姿を見失い、その葛藤と闇のかなたから葛城三佐のように『敵』を見定めて、僕を撃てばいい。
撃ったところで帰ってこない、求めるものはその先にあるのだ。
冷静に死に際にそう彼女に『説教』してやろう。
完璧だ。
いやなやつ…、最低だ…。
その最低なやつの計画の中で人類は補完されるのさ。ゼーレの老人たちといい勝負の、この『最低』な僕の計画のうちに。
至福と、未来を得て。欠けた心の隙間を埋めて。
私、あの人の作ったもの。
あの人の夢の鍵。
あの人の歯車。
あの人の『命』の部品。
あの人が求める、求めるものじゃないもの。
ものというより、『物』。
でも、あの人は私をこう呼んだ。
『私の娘』
私は誰。
綾波レイ。
あの人の何。
『娘』
違う。
たくさんの『綾波レイ』の中の一人。
でも、私は私。
私を娘と呼ぶ。
あの人は誰。
私は誰。
私は誰…。
「その人はね、ある研究機関の…科学者、所長なのよ。」リツコは森の中から不意に現れて、私とレイとレイコの前に立った。
「その子は綾波レイ…。記憶を失ったその人の娘よ。『司令』とその人の事を呼んでいるわ。」リツコは冷たい笑いを表情に貼り付けてレイコに向かって言った。
「自己紹介するわ。私は赤木リツコ。その人…碇ゲンドウ博士の助手をしてます。」私は吹き出しそうになった。私の博士号は一体どこの大学のものなのだろう。
「時々ね、研究に疲れると私たちをおいてその人は散歩に出かけるの。そして、日時を許さない研究をほっておいて自分の世界に行ってしまうのよ。残された私たちはその人の後を慌てて追うの。大変よ…。」リツコはくくっ、と笑って見せる。
レイコは黙ってリツコの言う事を聞いていた。そしてこっくりとうなづいた。
重要で孤独な研究に、『哲学的』に疲れた科学者…。レイコの頭の中では私はそうインプットされたらしい。
「ゲンドウおじさま…所長さんにお金をお借りして、お食事までご一緒させていただいて…。お忙しいところ申し訳ありませんでした。」リツコと私を交互に見かえし、レイコは頭を下げた。
リツコは胸元から名刺を取り出しレイコに渡した。
『応用生命工学研究所 主任研究員 赤木リツコ』シナリオＢ０２に基づく偽装名刺である。
「連絡先はそこに書いてあるわ。所長に会いたくなったらいつでも連絡してきて頂戴ね。レイによく似てるわね…あなた。きっと所長もあなたとあえてとても楽しかったはずよ。」営業スマイルでレイコを優しくいたわりながらそのままの表情で私の顔を見た。
「所長。もうお時間もだいぶ押しています。このお嬢さんはお送りしますから、どうかお車にお戻り下さい。」全ては、用意されている。
「…分かった。」私は無表情にうなづいた。
「おじさま…。」レイコは何か言いたそうだった。
「…、君にあえて、よかったと思う。私は君から、多くの事を学んだ。」私は笑顔を作ってつぶやいた。
「そんな…。」レイコは顔を赤くして伏せた。
「では、今晩はこれで。」リツコはさりげなくレイコを急かす。後ろにはごていねいにも白衣を着た諜報部員が学究らしい温顔をつくって立っている。
彼女は彼の方に歩いていった。そして振り替えると私に軽く会釈をした。
私は彼女を見送った。
遠くから波の音が聞こえる。彼女の姿がだんだんと夜闇と杜に紛れて消えて行く。
私はその後ろ姿をじっと見詰めていた。
再び彼女は振り返った。
私の耳にはっきりとした声が届く。
「お父さん…そう呼びたかった…おじさま。」
自分の目頭が熱くなる。
…リツコ、レイ…僕は、『偽善者』そのものだ。
それでもいい。
泣かせてくれ。
車の扉が閉まった。
私が真ん中に坐り、リツコとレイが左右に坐る。
「司令、『浜波レイコ』の処置について御裁可賜ります。」リツコは無表情に言った。
「…問題無い。そのまま家に送り届けろ。機密は何も言ってはいない。」
「…分かりました。」リツコは端末のキーを数回叩いた。
レイは私たちを赤い瞳を冷たくして見つめている。
海沿いの国道を、黒い島影を背に、私たちの車は西へと走っている。
新世紀エヴァンゲリオン列伝
其の壱 巻ゲンドウ
「逃げちゃだめだ、ゲンドウ」
または
ＢＥＴＲＡＹＥＲＳ ＯＦ ＴＨＥ ＴＲＵＴＨ
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